てぃーだブログ › 四弦亭日乗

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2017年03月28日

EPO AQUA NOME OKINAWA GANGALA

ご無沙汰しています。


先日、久しぶりにお会いした先輩に、
「ブログの更新してないねぇ〜楽しみにしてんのにぃ〜」
と言われました。


嘘つけ!ブログなんぞ気にもかけてないだろ!
と湧き上がる本音をこらえつつ、


「あはは、この春からはちゃんと更新しますよぉ〜」
ヘラヘラ笑いながら返事をしました。


そういうワケで更新します。




そう、ズバリ、告知です。


宣伝です。


ブログの正しい使い方です。




来たる、4/1、
沖縄県南城市にあるガンガラーの谷という洞窟でライブがあります。


EPO AQUA NOME OKINAWA GANGALA






2017.4.1(土)
ガンガラーの谷ケイブカフェ
開場:18:00 開演:18:30
前売:4000円当日:4500円
(整理番号付/別途1ドリンク500円)
https://office012.stores.jp/items/56560152bfe24c4c1f001fea



EPOさんのライフワークでもある「AQUA NOME 」という名の舞台。
そのAQUA NOMEの沖縄版です。
単なる音楽コンサートを越えた、演劇のような、一つの物語のようなコンサートです。


元々、大好きだったAQUA NOME。
そしてEPOさんの歌声。

そのEPOさんと、しかも、AQUA NOMEで一緒に音を紡げるなんて、
なんて光栄なのだろうか。


普段、演奏していて感極まるという事はあまりないのですが、
AQUA NOMEだけは違います。

演奏していても感情が持って行かれそうになり、
気がついたら涙していたなんて事も。



是非、皆さんに観ていただきたいです。


  

Posted by donkubota at 03:01Comments(0)音楽

2016年12月29日

あらま!もう年末ですがな!

あらまっ!もう年末ですがなっ!


いやはや.......


まさに光陰矢のごとし。

月日が経つのは早いもんですな........


て、去年も全く同じことを書いているような......


それにしても、
2016年年の瀬の沖縄は異常です。

常夏の島、オキナワといえども、
12月ともなれば、さすがに革ジャンやセーターのお世話になるのですが.........


クリスマス前後も夏日が続いたので、
師走の風情が全くありませんです。

沖縄には酉の市も恵比寿講もありませんから、
長え夏だなんて思ってたら、
秋を通り越して一気に師走に突入です。



いやはや、困ったもんです。




が、しかし、
暖かいに越したことはありません。


環境問題や天変地異について、
チラリと頭をよぎりはしますが、
見て見ぬふりをします。


ま、暖かいに越したことはありゃあせん。


なんというか、こう、暖かくて快適なので、
それを無理に憂いたりせず、
ありのままを受け入れようと思います。




いやぁ、今年の沖縄の冬、
快適っすよ!





ふざけるのもこれくらいにしておきます。



小学生か中学生の頃か忘れましたが、
学校の先生に「お前の口は災いの元!」と褒められたことがあります。
いや、間違えました。怒られたことがあります。


「言って良いことと悪いことがあるが、お前は悪いことと分かっていて口にしているフシがある云々.....」

特大のゲンコツと共に頂いたお言葉、
今も胸に焼き付いております。


今思えば、先生の御慧眼に感服する次第ではありますが。



四弦亭、ベースを弾いている姿のみを見ていれば、
寡黙で大らかに見えるようですが、
本質的には性根が腐りきっております故、
往々にして口を滑らせ、人様にご迷惑をおかけする事が多々。


しかも、質の悪いことに、
その悪癖をどこかで楽しんでいるフシもありまして、
全くもって唾棄すべき、性根の腐った人間であるのです。


数少ない当ブログの読者様の中にも、
四弦亭の人とナリを熟知しているが故、

お、あいつがブログなんぞ書きっ連ね始めやっがたい、
それ、見てろ、すぐに火の手があがるぜ、

なーんて「炎上」を期待している輩が少なからずいらっしゃるとの噂を耳にはさみました。


残念ながら、
そんな事は起こりゃあしやせん。

若干、ご期待にそいたい気持ちも無きにしもあらずですが。

流石のバカでも、世間様の目、耳について、良識、見識くらいは持ち合わせております。


悪しからず。


更新のペースは落ちようとも、
引き続き、御愛顧、御愛読のほどよろしくお願い致します。







さて、
長くなったついでといったらナンですが、
ブログ更新も久しぶりですので、
続けます。




四弦亭、字の如く、本業は楽器弾き、つまり、ベース弾きでして。
主にベースを弾いたり、ベースを弾けるフリしたりして過ごしているワケですが。

大事な商売道具、主にエレクトリックベースギターを使う上で、
大事なようで、案外、大事にされない大事な道具の一つであります、
ストラップについてです。

ストラップというのは、
ご存じの方も多いとは思いますが、
立って演奏することの多いベースギターを、
身体に吊り下げるための帯ですな。


ベースにとって似て非なるものの代表格に、
ギターなる楽器が存在しておりますが。

簡単に言いますと、
ギターのストラップはオシャレ。
もしくはアート、表現の場になりうるくらいオツなものでございますが。

ベースにとってストラップというのは、
のっぴきならない大切なものであります。


如何せん、ベースは重いワケでして。

見ての通り、ギターに比べて若干ベースのほうが大きい造作になっております。
近年は大分軽いベースもあるようですが、大体が4kgないし、5kg前後の重量があります。

ライブの本番なんていうのは、
短くて数十分、長ければ数時間に及びます。

余談ですが、
四弦亭、生涯最長のライブ演奏時間、5時間という記録があります。


ま、リハーサルともなれば、
短くて2時間、長くて6、7時間は続きます。

たとえ5kgに満たないベースだとしても、
連日、長時間、左肩にぶら下げておりますと、
肩こり、腰痛、首痛、恋患いと身体にかかる負担も多大。

こうなるとベース演奏は修行以外の何物でもないのです。

よって、ベース弾きにとってストラップとは非常に大切な道具であるワケです。


話を伺うと、
同業の諸先輩方も、
ストラップへの関心は非常に強いという印象があります。


不肖、四弦亭も長年ストラップには悩み続けていました。
舶来ものの高級革ストラップに散財してみたり。
ネオプレーンなる伸縮性のある素材を使ったストラップを使ってみたり。
幅広で肩当てのあるストラップを使ってみたり。


で、やはり革のストラップが一番具合が良いという結論に達しまして。

具合が良いストラップは、大抵が舶来品。
もしくは特製品。
どれもこれも高級極まりなく、とても酔狂で散財できるような代物ではない。

ま、どうせナンだったら、欲しいストラップを注文して作ってもらっちまおう、と思い至ったのです。


運の良い事に、彼にとっては運の悪いことにかもしれませんが、
後輩のベーシストに革職人がいる。


よし、ヤツを捕まえてこさえてもらおうと。






で、作ってもらいました。













「どん」



これは愛用するFender社製のプレシジョンベース用にオーダーしたストラップです。


幅や長さのリクエストはしましたが、
デザインについてはお任せ。

まさかの寄席文字で「どん」。

数奇者の四弦亭を心得ているデザイン、
一発で気に入りました。

背負い心地も良い。
非常に良いストラップ。



このストラップが非常に具合が良かったので、
調子に乗って、次に私が所有するベースの中で二番目に重い、
同じくFender社製、ジャズベース用にも注文。












これまた非常に具合が良い。

革製なのに何故か木目調なのですが、
一本目とは全く違う重厚なストラップ。

「どん」ストラップもそうなのですが、
裏地はスエードになっていて防滑対策、さらに某汗対策も施されている逸品。





革職人は、ひでゆきというベーシストでして。
彼は銀天団というバンドのメンバーでもあります。


銀天団は、
ダブという音響処理の手法を生演奏に取り入れた、
近年の沖縄のアンダーグラウンドシーンを代表する、
素晴らしいバンドです。


ベーシストが作る、ベーシストのための革ストラップ。

こちらの想像を斜め前にゆく、ひでゆきの粋に感服しつつも、
実に素晴らしいストラップを手にすることが出来ました。



皆さま、革製ストラップ、革製品のご所望あれば、
是非、ひでゆきをよろしくお願い致します。





不肖、四弦亭ことドン久保田、
2016年は充実した一年でした。

2017年はさらに良い年にすべく、
精進いたします。

引き続き、
御愛顧のほど、
どうぞよろしくお願い致します。


  

Posted by donkubota at 04:18Comments(0)時節柄ベース

2016年10月14日

10月、枯れるにゃまだ早いって

10月です。


早いですね。


秋ですね。


沖縄もだいぶ涼しくなってまいりました。




10月と言えば、
オクトーバー(October)。


オクトーバーと言えば、

やっぱり、
「レッド・オクトーバーを追え!」ですね。


知りませんか?


トム・クランシーの潜水艦軍事ミステリー小説です。
ショーン・コネリー主演で映画にもなりました。


レッド・オクトーバーってのは物語に出てくる、
旧ソ連の原子力潜水艦の名前です。


レッド・オクトーバー、
つまり、レーニンの10月革命の事ですね。
ソヴィエト革命。



うーん、香ばしい名前だ。



映画「レッド・オクトーバーを追え!」に関して言いますとね。


レッド・オクトーバーを追う、アメリカの潜水艦の艦長として、
スコット・グレンが出演しているんですよ。



え!?誰って?



あ、失礼しました。



この方です。










ワタクシ、「いい感じ」のオジサン俳優が大好きでして。


スコット・グレン、大好きな俳優なのです。


ライトスッタッフやバックドラフトのあの人です。

主役こそ張りませんが、脇役、バイプレイヤー、
誰もが認める名優です。


若い頃は単なるイケメン俳優だったのですが、
年齢が味わいを加えたといいますか、
ライトスタッフなんかの若い頃からすでにそうだったのですが、
寡黙な、無言の演技といいますか、
年輪が醸し出す男の色気といいますか、
たまらんですな。



高村光太郎の智恵子抄に、

「智恵子は年の衣を身にまとい、どんどん美しくなる」

なんて一節があったりしまして。


これ、年上の女性を口説く時によく引用するんですが、

って、何言ってんだ、おい!



さておき、
男性も年を重ねるからこそ醸し出される色気ってあると思います。

最近は「枯れ専」なんて言葉もあるようですが、
どうも粋じゃあないですね。

悪いけど、おっさん、枯れてねーから。

むしろ、知識と経験に裏打ちされて、
毒々しいまでも脂ぎってますよ。


体力は無くても、それを補って有り余るほどの経験値、テク、金がある。
多少臭くても、手練手管、大人の男にはどう頑張っても勝てやしません。はい。




何の話か分からなくなってきましたので、
もう一人、「いい感じ」のおっさん俳優を紹介したいと思います。




ウィリアム・フィクナーです。




はっ?誰!?って感じですよね。




この人です。










見たことあるでしょ?


アルマゲドンやダークナイトなんかにも出てますからね。


決して主役は張らないけど、
大好きな俳優です。


名優です。



大好きな映画監督、マイケル・マンの名作「ヒート」。
アル・パチーノとデニーロが主演の男臭120%の犯罪映画。
この作品でウィリアム・フィクナーはケチな悪役の一人を演じているのですが、
そのケチっぷりがまたたまらんのですよ。


それから、
実際にあったソマリアのモガディシュの戦闘を描いた名作、「ブラックホーク・ダウン」。
この作品にもウィリアム・フィクナー出演しています。
これは良い役なんですよね。
エリック・バナ演じるデルタフォースの凄腕隊員の相方役で、
エリート隊員なのに能力や階級が劣る格下の隊員を、極限の状況でも助け続ける、なんとも情に厚い男の役なんです。


コンタクトにも出てましたね。







話は変わりますが、

先日、江戸でたまたま時間ができまして。
上野は鈴本演芸場で人間国宝、柳家小三治の落語を聴いてきました。

古典落語の「青菜」をマクラもなしにやったのですが、
これがとんでもなく素晴らしかった。

柳家小三治は「マクラの小三治」とも称されるくらい、
マクラの上手い噺家です。
それがマクラをやらなかった。

登場とともに突然始まった「青菜」。

当然、会場には動揺が走りましてね。

ワタクシも正直言って、動揺しました。

が、そんな事は一切気にせず噺を勧める小三治師匠。


余計な「くすぐり」も一切しない。


淡々と「青菜」を演じる小三治師匠。



5分後にはクスクスと笑いが起き始め。
10分後には爆笑。
15分後には笑いを通り越して感動すら覚える始末。


最後は大喝采。


凄ぇよ、小三治。


人間国宝は伊達じゃねぇよ。


あの場の全ての客が小三治ワールドの虜になっていたと思います。



良いものを観ることができました。  

Posted by donkubota at 08:36Comments(0)時節柄映画落語生活

2016年07月17日

団子が好きだ。

団子が好きだ。



熱くても、寒くても、
お茶でも、珈琲でも、



団子が好きだ。



でも、餅は、そんなに好きじゃあない。



子供の頃、近所に団子屋があった。


今はもう無い。


みたらしとあんこの二種類しかなかったけど、
団子屋に行くのが楽しみだった。

確か一本、50円だっと思う。


3時のお茶時になると、
大人たちから「団子買ってきなー」って、
声が掛かる。
やったー!と喜び勇んで団子屋に走ったものだ。


みたらし団子もあんこ団子も好きだった。


子供ながらに、
縁側で団子片手に茶なんぞすすりながら、
「今日のお茶美味しいね〜新茶?」
なーんてナマなこと言っては可愛がられてた。



思い返せば、
昭和のあの頃、
近所には鯛焼屋、焼きそば屋、肉屋(目当てはコロッケ)、
パン屋(目当てはコッペパン。当然、肉屋経由)、
ラーメンと寿司が売りの寿司屋なんだかラーメン屋なんだかわからないような食堂、
駄菓子と文房具と煙草を売る店、


なんだかワケがわかるようでわからない商売が街にはあった。


平成の今、
一個50円の鯛焼屋で、
一皿100円の焼きそば屋で、
果たして生計が立つものか。



ここで一句、


貧しくも、豊かに実る風情かな


by 四弦亭



この焼きそば屋が素晴らしかった。
具はキャベツのみ。
土曜日の定番で、午前中に授業が終わると買いに行かされる。
500円分。500円で家族全員賄えたのだ!

特筆すべきは、
焼きたての焼きそばを油紙と新聞紙で包んで持たされることだ。
熱でふやけた新聞紙、
ソースと新聞紙の香り。
土曜午後の団欒の香り。



サウダージ。



今年は昭和91年。


昭和の頃の、
隙のある街の風景が恋しくてしょうがない。



団子に話を戻す。


子供の頃の刷り込みなのか、
オッサンになった今でも、
団子という言葉を聞くと胸がときめく。

俗に言う、スィーツには特に興味が無い。

甘いものは嫌いではないけど、
喫茶店でケーキを頼むのはどうも憚られる。

カフェーでパンケーキが流行っているらしいが、
出来ることなら、茶店であんみつの方が好ましい。
団子と番茶であればもっと良い。
もちろん、ほうじ茶でも良い。



我が巣、四弦亭阿呆庵。
眺望と風通しが良いのが唯一の取り柄。

街場からは離れていて、
最寄りの商業施設と言えば、
自動車式連れ込み宿くらい。


簡単に言えば、
近所にはラブホテルくらいしかないような町外れの丘陵地に居を構えているワケで。

ふと、団子が食いてーな、と思い立った時など、
非常に困る。

車で5分、歩いて30分のところにコンビニエンスストアーがあるにはある。

但し、コンビニエンスストアーに団子があることは定かではない。

生来の天邪鬼で、
元々、コンビニエンスストアーを好む質ではない。

つい最近、コンビニエンスストアーで珈琲を売り出すまでは、
煙草すら買いに寄るのも嫌な気がしていた。


となると、
近所でまともな団子が手に入るのは、
某郊外型超大型ショッピングモールしかない。

我が愛しき昭和の街並みを、
全国津々浦々、ことごとく侵し、犯し続けている某ショッピングモール。

新自由主義、グローバリゼーションという無粋を懐に隠しながら、
厚顔無恥に文化を破壊、捏造し続けているアレだ。


なんと皮肉な。
近所で美味い団子(しかも、150円!)を買うためには、
あのショッピングモールへ行かなければならないなんて。


いや、そんなこと言っても、
欲望は収まらない。


四弦亭の座右の銘は、
「今を生きよ」


和訳すると、
「欲望のままに」


噛み砕いて解釈すると、
多少、不条理を噛みしめることになったとしても、
今、大事なのは団子が食いたいという事だ。



そして、
半分は忸怩たる思い、半分は「団子!団子!団子!」を胸に車を走らせること10分。


無駄に広い駐車場を駆け抜け、
無駄に広い店内へ。



こうなるともう心の中は、



「団子!団子!団子!」




今日の一杯は、
ほうじ茶か!山城茶か!




よし、あの角を曲がれば団子屋だ!





えっ!?




なんと、団子屋は閉店していました。





某ショッピングモールの真ん中で、
思わず倒れこむ四弦亭。


その姿に、
ギョッとする中国人観光客。



遠くに店員の声が聞こえる、


「お客様、どうされましたああぁぁぁぁ.......」





涙に霞む視線の隅に、
はっきりと、
21世紀の新自由主義経済から、アベノミクスの行く末から、
みたらし団子かこぼれていくのを目撃しました。




  

Posted by donkubota at 05:18Comments(0)生活

2016年04月25日

ごぶでござる。

どうも、こうも、
すっかりブログの事を失念していました。


気がついたら年度が変わり、
あっという間にGW。


沖縄はそろそろ梅雨入りか!?と騒がれている今日このごろ。


ドン久保田こと、四弦亭、
相も変わらず阿呆の如く、
日々、怠惰に、無責任に、
面白おかしく暮らしている次第であります。


2016年、正月が明けてからというもの、
幸運なことに稼業に恵まれ、旅から旅へと旅烏。

たまりにたまったノルマを昇華する暇もなく、
あっちこっちへほっつき歩いているもんですから、
南島の我が巣、阿呆庵へ戻った途端、
腑抜けのごとく呆けている次第であります。


来週から始まるGWですが、
これまた旅でござる。

南島も南島、八重山諸島は石垣島が生んだ、
きいやま商店なる鬼才親族一座の伴奏を仰せつかりまして。
博多から江戸まで巡業の旅に出る予定です。

帰ったと思ったら、
5月の半ばからはSHYの親分と、
これまた九州北部を廻る旅。



九州といえば、
先日の熊本大震災。

多くの被害を残し、未だ収束の気配なし。

被災された方々へ、
心よりお見舞い申し上げます。



四弦亭こと、
ドン久保田。
  

Posted by donkubota at 22:03Comments(0)時節柄

2016年02月12日

フリードキン健在か。

気がついたら、
2月になっていました。


年が明けてからというものの、
実演活動よりも、
編曲やら、ミックスやら、マスタリングなどのデスクワークが多く....


この場合、
「デスクワーク」で合っているのかわかりませんが、
まぁ机に向かっているので強ち間違っちゃいねぇだろうと。



そういうわけで、
四弦亭works、色々とリリースされます。



告知とかは気が向いたらしますので、
万が一、四弦亭の本業の方に興味がある方がいらしたら、
悪しからず。




まぁ、そのデスクワークに忙殺されて、
つまり、四六時中、音楽のことばかり考えていたので、
心身ともにバランスを崩しつつありまして。


こりゃ、己をメンテナンスしなければと奮い立ち、
久々にやりました。



映画観まくりの業。




小生、
ぶっ倒れるまで映画を観るという業こそ、
人生における至上の快楽と勘違いしていまして。


年に数回、そんな時間を設けます。


寄る年波には勝てないもので、
20代であれば3日間くらい、ぶっ続けで映画鑑賞できたのですが、
流石に今は無理。

衰えを感じる限りであります。


ま、そんな業の中で、
素晴らしかった作品をいくつか紹介します。






その一、
「ルック・オブ・サイレンス」。

これは凄さまじかった....。

1965年にインドネシアで起こった大虐殺をテーマにしたドキュメンタリーです。
デヴィ夫人の旦那さんだった、当時のインドネシア大統領、スカルノの失脚と同時に起こった、
大虐殺事件。
なんと100万人もの人がインドネシアで虐殺されていたのです。
前作「アクト・オブ・キリング」も凄まじい作品でした。
もし、私が文部大臣だったら、これは学校の授業で観せたい映画です。
「道徳」なんていかがわしい授業をやるよりも、1000倍は効果的な映画だと思いました。
確実にトラウマ、嘔吐感、鬱などを催す可能性がある作品ですので、
観るタイミングには気をつけてもらいたいのですが、
前作も含めて、全人類が観るべき映画だと思いました。



その二、
「物語るわたしたち」。
これまたドキュメンタリー。
天才女優にして、最近は自ら監督した映画が軒並み評価されまくって、天才監督にもなりつつある、カナダ人女優サラ・ポーリーの作品です。
サラ・ポーリーは私が大好きなテリー・ギリアム監督の映画「バロン」の主役として子役デビューをした天才女優です。
ちなみに、「バロン」は駄作として有名なのですが、私は大好きです。
この作品は、サラ・ポーリーの亡くなった母親の軌跡をたどりながらも、彼女の出生に隠された家族の歴史、絆を赤裸々に映したドキュメンタリー映画でした。
家族、愛、人生.....色々と考えさせられました。
サラ・ポーリーがどうして天才なのかもよーく分かった。
何かと話題になっていた、ベッ❍ーちゃんに観せてあげたい。
ま、それは、どうでもいいとして。
素晴らしい映画でした。



その三、
「キラー・スナイパー」。
四弦亭の大好物、暴力映画の大傑作。
巨匠、ウィリアム・フリードキン2011年の作品!!
全然、「スナイパー」じゃねーし!スナイパー要素一切ないし!
でも、スゲー面白かったです!!
フリードキンといえば「エクソシスト」が有名ですが、
四弦亭的には、やはり「フレンチ・コネクション」は外せません。
大好きな俳優、ジーン・ハックマンとロイ・シャイダーが主人公ですからね。
しかも、悪徳警官役。いや、正義を貫くための暴走だから、悪徳じゃないか。
何回観たか分からないくらい「フレンチ・コネクション」は大好きな映画です。
それから、トミー・リー・ジョーンズ、ベニチオ・デル・トロの「ハンテッド」!
映画で初めて「トラッキング」(追跡術)を描いた傑作です。
で、「キラー・スナイパー」。
これは凄かった。
フリードキンの最終進化形と言っても良いのではないでしょうか。
コーエン兄弟が描きそうなブラックコメディだと思いましたが、
それを超現実主義者のフリードキンが演出しているからこその凶悪さ。
正直言って、万人にはオススメできませんが、
私は大大大好きな映画でした。
好事家の方は是非、観てください。



その四、
「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」。
これまた、これまたドキュメンタリー映画。
グラフィティアートのカリスマ、謎多き路上のピカソ、バンクシーの作品です。
いやはや、強烈な映画でした。
自分の中の価値観が足元から揺らぐような感覚を覚えたのは初めてかも知れません。
いや、テメーの価値観なんぞ、大したもんじゃねーぞ、そもそもテメーがクソだかんな!と問答無用で突きつけられているような。
バンクシーと言えば、イスラエルとパレスチナを隔てる壁に描いたグラフィティ・アートが有名です。
グラフィティとは落書きです。詳しくはウィキペディアなり何なりと。
違法な落書きから始まり、今やウン万ドルの値段がつくバンクシーの作品。
しかし、彼は単なるアーティストではありません。
作品や活動を通して、あらゆる既成概念や価値観について「?」を投げかけています。
アートを武器に世界の価値観を脱構築をしかけているような。
うん、まさにヒップヒップだ。
「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」はドキュメンタリー映画ですが、
そこに描かれている内容だけでなく、この作品を観ることによって観た者が感じた事、
現実のインパクトも、脳内のインパクトも、全てがバンクシーの作品である気がします。
是非、巻き込まれて下さい。
バンクシー、天才です。怖いくらい。


  

Posted by donkubota at 05:05Comments(0)映画

2016年01月09日

あけましておめでとう?

あけましておめでとうございます。



暖冬ですね。



例年、沖縄でも12月になれば革ジャン羽織るくらいは涼しくなっていたのですが、
どうしたものか、12月だってのにTシャツで過ごす日もあったりして。


昨日あたりから、なんとなく涼しくなってきたようですが、
んー、油断はできません。



そんな暖冬も相まって、
年末感も、正月感もまったく無いままに2016年を向かえました。


辛うじて、大晦日恒例の年越し蕎麦にはありつけたものの。

仕事納めは大晦日。
仕事初めは元旦。


なんじゃこりゃ!ってなわけでやんす。

まぁ、ありがたいことなんですが。



それにしたって、
何で正月って「めでたい」んだろうか。


どうもね、子供の頃に、
よく分かんないけど、お年玉を貰えるから「めでたーい!」って
すり込まれた気がしてならないんですな。

もしくは、TVの年末特番、警察24時で。

今だに爆笑問題が新人芸人って気がしているくらい、
TVを見る習慣がないのですが、
警察24時は好きでした。


ありゃ、落語に通じるもんがありますよ。
なんつうか、市井の人々の、町人の、
業みたいなもんが垣間見れる、
唯一の民放番組じゃないですか。

ま、桜の代紋のPR御用番組って言ったら身も蓋もありゃあせんが。

あのモザイク越しに追い込まれる、じゃなくて一喜一憂するリアルな民衆の姿がね、もうね、たまんない........





失礼しました。



脱線しました。





話を戻すと。


奇妙なもんで、日本の期末ってのは3月ですよね。
元号も進むのは4月だ。

それに合わせて年度が変わるってのに、
西暦は1月1日に変わる。

さらに、沖縄は旧暦を重んじるもんだから、
正月は毎年、旧暦だ。

ちなみに、
今年の旧正月は西暦でいうところの2月8日。


それに加えて閏年だの、閏月だの、干支がどうとか、
全くもって覚えらんねえや。


世の中的にも、正月が明けてすぐに3月だ。
決裁だ、人事だ、期末だってんで4月までは大慌てだ。


クリスマスってのもよく分かんないけど、
なんとなくシャンメリー片手に気分に浸ってたら、
あっという間に歳末だなんだって休みを貰っちまった。


まぁ、よく意味が分かんなくても、
正月だからって世間に合わせて、めでてえ、めでてえって言ってりゃ、
ホントにめでたい気分になってくるから世話しねえ。


そうなってくると、
つまり正月ってのは「呑む」口実だ。
ダラダラって「休む」口実だ。
ガキに銭渡さねえとカッコがつかねえってのもありますが。


世の中全体が暗黙の了解で行う酔狂だって思えば、
あーそうか、そりゃ乗んなきゃソンだってんで、
「めでてぇ、めでてぇ、酒だ、酒だ」って楽しめるわけです。





そういう自分は下戸なんですけどね。



あ、だから暮れも正月もなく働かせられてるってワケか!





と、
阿呆な事をブツブツ呟きながら、
四弦亭の正月は明けてゆくのでした。



そんなワケで、
四弦亭ことドン久保田、
本年もどうぞ贔屓のほど、
よろしくお願い致します。

  

Posted by donkubota at 03:58Comments(0)時節柄生活

2015年12月25日

クリスマス、年の瀬、四弦亭パイプのけむり。

クリスマスだ。



シングルベール、ジングルベール、鈴が鳴ったら、


あらよっと!見返り柳が風に揺れらぁ!



よっ!若旦那ぁ!!




というわけで、

クリスマスだからといって、
特別、感慨に耽るようなことはしません。


大人になってみたら、
12月25日の朝に届くもんてのは、
役所から納税の督促だとか、
火災保険の更新の通知、改め、請求書だとか。

そんなロマンもクソもないもんばかりでして、
元々、曲がり腐った根性が益々斜に構えるってもんでありやんす。



世の中の善良かつ、幸福な皆様、
まぁ、せいぜい楽しみやがれ。



けっ。




と、腐ったフリはここまでにして。




2015年、あっという間でした。


なんかもう、
メシ食って、クソして、寝てたら、
あっという間に年が暮れた......。


なんか、そんな感じです。


あっという間に感じたってことはですね、
それだけ一生懸命生きてきたんだって事にしておきましょう。




まぁ、大した一年ではなかったのですが、
振り返ってみるとですね、
四弦亭、意外と今年は新しい事しています。




その一つは、
パイプ煙草を吸い始めました。




元々、煙草大好きです。

盗んだバイクで走り出す〜ような年頃から、
今まで大の愛煙家です。

なんてたって、
盗んだバイクで走り出す〜ような年頃の時に、
初めて吸ったその瞬間、
「こりゃ、うめえ!」って思ったくらいなんです。

ガキの時分なんて、
大抵は、むせたり、吐いたり、美味いなんて思わないのが世の常。
最初はカッコつけるため、背伸びするためのツールでしかないのが、
気が付いたら、いつの間にかニコチン中毒にってパターンです。

それが、
初めて吸ったその瞬間から、
こりゃ格別だぁて思っちゃったんですね。


それからずーっと肺を汚し続けてきました。



ハッカ煙草から、洋モク、和モク、シケモクと、
たどり着いたのはハイライト。



和田誠のデザインが美しく、
シンプルで深い味わいのハイライト。


珈琲と一緒に飲むと格別なハイライト。


愛しのハイライト。


ああ、ハイライト。




そんな、ハイライト原理主義者の小生がですね。

知ってしまったのです。

ハイライトより美味い煙草を。



というか、
今まで味わっていたのは煙草じゃなかったんだ!

ユリーカ!!

というくらい、
煙草の味わい、奥深さに耽溺してしまったのですね。



パイプ煙草によって。



パイプ煙草ってのはアレですよ。

シャーロック・ホームズや、マッカーサー元帥や、アインシュタイン博士や、ドナルド・ダック・ダンや、コーネル・デュプリーが咥えていたアレですよ。

日本を代表する作曲家、團伊玖磨の名エッセイ集のタイトルは、
ズバリ、「パイプのけむり」でした。

なんだかジェントルマンですね。

老人のシンボルでもあり、紳士の象徴でもあるアレです。



元々、パイプは数本持っていました。

たまに、なんとなく燻らす事はあったのですが、
常飲するには至らず。


のめり込んでしまったきっかけはですね。

ひょんな事から祖父の形見のパイプを受け継いだ事と、
その時期、たまたま気管支炎で咳が止まらなかったってのがありまして。

タイミングですね。

ちなみに、パイプ煙草ってのは葉巻と一緒で、
口腔喫煙と言って、肺に煙を入れません。

煙を口の中で燻らすだけです。

あくまでも、
煙草本来の薫りを楽しむための喫煙方法です。

なので、気管支やら肺に負担は一切かからないのですね。



祖父が長年使っていたパイプで喫煙してみたらですね、
メチャクチャ美味かったんです。

同じ煙草を吸ってもですね、
自分のパイプで吸った時と全然味が違うんです。

同じ煙草のはずなに、
祖父のパイプで吸うと、
薫りが豊かで、甘くて、全身がトロけるような旨味を感じました。


後から知ったのですが、
パイプ煙草はパイプの種類で全然味が変わります。

「パイプを育てる」という概念があるくらい、
長年使っているパイプは煙草本来の味、もしかしたらそれ以上のものを味あわせてくれます。



祖父のパイプで喫煙して以降、
パイプ煙草にゾッコンです。

パイプ煙草が美味しすぎて、
普通の煙草が吸えません。


もっと言うとですね。

パイプを一服するとですね、
俗に言う、ヤニ切れというニコチン中毒の禁断症状がありません。


朝食後に新聞読みながら一服します。
そうすると、夜まで全くタバコを欲しないんですね。

不思議ですね。

ちょっと怖いですね。


この数ヶ月、
肺喫煙をやめたおかげで、
すこぶる快調です。
咳も出ません。


部屋が臭くないです。


むしろ、パイプ煙草特有の良い香りが残り香になって、
なんだか婦女子にも好評です。



めくるめく、
パイプ煙草の世界。

歴史があるだけあって、奥が深い。

一生の楽しみを得た気がしています。



そんなわけで、
「四弦亭日常」、改め、「四弦亭パイプのけむり」でした。
  

Posted by donkubota at 05:06Comments(0)時節柄生活

2015年12月20日

師走の祭り。

師走でありんす。



いやはや、早いもんですね。


今年はまた特に師走感がないというか。


こうやって、
あっという間に人は老いていくのでしょうね。




この所、すっかりブログの更新を忘れていました。


というか、
自分がブログをやっているって事も忘れていました。


で、ブログってのは何でやるんですか?


何か良いことがあるらしいのですが、
全くもって..........




ヤバイ、根本的な問題に気がついてしまいました。


これは小生のクセでもあるのですが、
何も今じゃなくても良いのにっていう、
ここぞっていう時に、
根本的な疑問を感じてしまうんですね。


本末転倒っていうんですか?




仕事の上でも良くあります。



何回もリハして、一生懸命に練習して、
あーじゃない、こーじゃないと練りに練って、
はい、あと5分で本番ですよ!って時に限って、
ああ、全曲ベースが無い方がこのライブは素敵だなって事に気がついちゃったり........




まぁ、嘘ですよ。




四弦亭、もとい、ドン久保田は
いつもそんな事思っているなんて、
知れたら........じゃなくて勘違いされたら、
色々と問題ありますからね。




全部、ウソです。












さて、



2015年、今年一番の祭りが終わりましたね。







2015年はこのためにあったと言っても過言じゃありません。









はい。










スターウォーズ です。











「スターウォーズ フォースの覚醒」観てきました。



2015年12月18日18時30分、
全世界同時上映です。



SF映画仲間のオッさん3人でキャーキャー言いながら観てきました。



当然、初日初回上映を
一ヶ月前からチケット予約しまして。



これは映画というより、
「祭り」ですからね。


乗らない手はないワケです。


巨匠ジョージ・ルーカスの手を離れて、
夢を売るだかなんだか知りませんが、
もっともな御託並べて純粋な心を手玉に取る天才企業Dニー制作のスターウォーズです。


ネズミ野郎の金儲けって分かっているのに、
精一杯、踊らされてきました。


チケット代の他に数千円使っちゃいましたからね。


家に帰って愕然としましたよ。

パンフレットに、BB-8ドリンクボトルに、カイロ・レン3Dメガネに、ライトセーバーに.........


何でライトセーバー持ってるんだ、オレは!?って。


嫁に何て言い訳すればいいんだよ!?


あ、その前に嫁なんていねーし。




妄想なのか現実なのか、
虚実入り乱れる異常な混乱をきたしました。




で、
肝心な映画の内容ですが。


言いません。


是非、観てください。



僕は三回泣きました。


どこで泣いたのかも言いません。





皆でこの「祭り」を共有しましょう!









冷静になってみて思うのですが、
僕は特別、スターウォーズのフリークではないんですね。

もちろん、好きですよ。

だってスターウォーズだもん。

でも、フィギアやグッズを集めたりはしていません。


子供の時、Xファイターとかスターウォーズのプラモデルに熱中した事はあります。

でも、あくまでも子供の頃の話でして。




じゃあ、
スターウォーズの何が一番好きかというと、
これは完全にバカにされるのを覚悟して言うのですが。





イウォークです。









写真はイウォーク族のウィケットちゃん。


何、このクマちゃん!


チョーカワイイ〜〜〜〜〜!








このイウォークが、
「ヤッチャ!ヤッチャ!」って画面に出てくるだけで満足です。


まさに、
「萌」ですね。



スターウォーズのスピンオフ映画で、
イウォークを主人公にした「イウォーク・アドベンチャー」や「エンドア」が好きでして。

映画としてどうとか、
ストーリーがどうとかじゃなくて、


「ヤッチャ!ヤッチャ!」


に「萌ぇ〜」なのです。




イウォークが大画面をヒョコヒョコ歩いているのを観ることができたら、
僕はそれだけで大満足です。









  

Posted by donkubota at 05:08Comments(0)時節柄映画

2015年11月13日

風に吹かれて、西へ東へ。

まいどっ!


儲かってまっか?



あ、失礼しました。



ここんとこ、
関西方面へ出張っていたもんで、
ついつい彼の地の言葉が感染ってしまいました。


いやぁ、大阪は良いですね。


なんせ、メシが美味い。


美味い上に安い。



このままいくと体重とコレステロールがグングン上がっていくってんで、
早々に琉球へ帰ってきました。



勿論、シノギの関係で上方へ渡っていたわけですが、
その辺は渡世の義理といいましょうか、
主に河内方面の友人たちと旧交、親交を深めてまいりました。




というわけで、
河内屋菊水丸師匠の「Happy」






いやぁ、素晴らしいですね。

名曲です。





四弦亭、
生まれは上州ですが、長いこと琉球に暮らしています。
上州弁とウチナーグチのハイブリッド化を目指しているのですが、
なかなか上手く行きません。

やはり本場で住み暮らしているせいでしょうか、
もっぱらインチキ臭いウチナー訛りを話す、
これまたインチキ臭いナイチャー全開であります。


多分、言語と思考は非常に密接な関係があるのでしょう。
これは言語学や文化人類学なんかでは論理的に言及されているのかもしれませんが。

学問については門外漢、
生業である音楽についてもアカデミックな部分は非常に怪しいもんですから、
その辺りは全くもって不勉強。

学生時代、
世界的な言語学者、ノーム・チョムスキーの名著「言語と思考」を買っただけで終わりました。
悪しからず。


やはり、暮らしの端々に言葉と思考について思いを馳せる瞬間があります。


そんな折にふれて、興味だけは育んでいるわけです。


その土地のリアリティーは、その土地の言語感覚にこそ生ずるのではと思い至っている次第でして。

感覚的には理解しているのですが、
それを上手く消化するにはネイティブになるか、自分の言語に翻訳し直すか。
まぁ、感覚としてでもリスペクトがあればそれで良いのか。


この10年以上、
これは琉球に暮らしている事と関係しているのですが、
沖縄の唄、文学、思想に興味を持ち続けています。

幸い、音楽を稼業としている関係上、
沖縄の古典、民謡、詩曲に通じている友人も多々。

主に、Y那覇徹やI田卓など同世代の琉球音楽家を捕まえては、
労働歌や猥歌の意味についてしつこく聞きまわるなんてのを繰り返しています。


琉球の素晴らしいところは、
やはり古から伝わる言語、ヴァイブレーションが脈々と伝え継がれていることでしょうか。
往々にして古き良きモノをと懐古主義的な価値観は淘汰される事もありますが、
それでも今「在る」ということは財産に違いありません。


四弦亭の故郷である上州にも、
八木節や神楽、盆踊りなど土地の文化はあります。
いや、ありました。
残念ながら戦後、急速に形骸化され、今では残り香さえ何処へやら。
寂しいもんです。


資本主義や経済成長、自由と平等の名のもとに、
無くしてしまう大事なものもあるのだなと、
センチメンタルな気分になってしまうわけです。


失った者の悲しみではありませんが、
別に自分のせいでもなんでもないのに、
無くしたものへの後悔と価値だけは充分身に沁みているわけです。
サウダージ。


幸い、楽隊稼業の身の上、
ガチにも、チャラくも、いなせにも伝統文化を掲げる事が容易なワケでして。




まぁ、阿呆は阿呆なりに、
今「在る」事、
その素晴らしさを勝手に肯定し続けていきたいと思っていたりします。



  

Posted by donkubota at 03:26Comments(0)音楽生活沖縄