2014年06月16日
アイドルベーシスト 3 〜Leland Sklar〜
Leland Sklar。
リー・スクラー。

ZZ TOPの人じゃありません。
僕は歌の伴奏が大好きでして、実際にベーシストとしての仕事の90%は歌の伴奏です。
そんな歌伴ベースにおいて、最も影響を受けたベーシストはLeland Sklarと言っても過言ではありません。
日本ではあまり知名度はありませんが、
彼は70年代から現在にいたるまで、アメリカのポップスシーンを支え続ける名ベーシスト。
見た目も凄いですが、その仕事量もハンパない。
いわゆる米国ウエストコーストのシンガーソングライターからは絶大な信頼を得続けています。
アメリカに無形文化財とかあったら、確実に指定されているでしょう。
有名なアーティストを挙げると、
ジェームス・テイラー、ジャクソン・ブラウン、キャロル・キング、ホール&オーツ、リンダ・ロンシュタット、クロスビー、スティルス&ナッシュ 、カーリー・サイモン、ドリー・パートン、ニール・セダカ、リタ・クーリッジ..........etc
彼の仕事を挙げると、殆ど米国音楽シーンが網羅されてしまうのではないでしょうか.....。
最近ではTOTOにベーシストとして参加していたり、
今だに現役バリバリです。
日本人でも松任谷由実のレコーディングに参加していたり。
(ユーミンの名作「14番目の月」はリー・スクラーのベースです。)
リー・スクラーのベースを語るのは非常に難しいです。
何故かというと、彼は上手すぎるのです。
歌ものポップスが主なフィールドですが、ロック、R&B、ジャズ、etc、
あらゆるスタイルの音楽を演奏しちゃいます。
もちろんテクニックも素晴らしいのですが、
何よりも特筆すべき点は対応力とダイナミックス。
彼の参加している名曲達を聴いても、
決してベースが際立って聴こえるということはありません。
それは、ベースラインが完全に曲に溶け込んでいるからです。
僕がベーシストとして、いつも自分に言い聞かせていることがあります。
「自分が弾いている曲が流れている間、誰もが歌に耳を傾けて、曲を楽しむ。そこでベースの音が意識されてはいけない。だけど、もし突然ベースの音がミュートされてしまったら、途端にその曲のアンサンブルは崩れてしまう」
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、
超簡単に言うと、曲を演奏している間は自分のエゴを絶対に出さない。その曲があるべき楽曲として流れるよう、楽曲に、アンサンブルに奉仕すべし。
ということです。
それをリー・スクラーから学びました。
僕は練習する上で誰かの演奏をコピーする、というのをあまりしてきませんでした。
けれど、リー・スクラーのフレーズは沢山コピーしました。
曲を聴いていたらほとんど気にかけることはないのですが、
彼のベースラインを集中して聴いていると、
もの凄く多彩なフレーズの宝庫だったのです。
音数がごく少ないものから、まるでカウンターメロディーのようなフレーズまで。
で、気が付きました。
あ、これ無駄かも。って。
それよりは沢山の曲と向き合い、理解し、自分でフレーズを導き出すべきだと。
もちろん、フレージングやあるコード進行でのアプローチの仕方、ダイナミックスの付け方等、
沢山の影響下にあるのですが。
1971年のジェームス・テイラー&キャロル・キングのライブ。
2007年のジェームス・テイラー&キャロル・キングのライブ。
キャロル・キングの「サラブレッド」。「タペストリー」が有名すぎて、
このアルバムはあまり語られることがないのですが、名曲揃い。
僕的(リー・スクラー的)大名盤です。
追記
70年代初頭、ジェームス・テイラーのアルバムレコーディングで招集され、
その後、数多くの名演を共にする、
ギターのダニー・コーチマー、ドラムのラス・カンケル、鍵盤のクレイグ・ダーギー。
「The Section」と呼ばれた凄腕バンド隊。
(インストで数枚アルバムを残しています。)
特にドラムのラス・カンケルが素晴らしい。大好きです。
当然、リー・スクラー同様にレジェンダリードラマーです。
いつか彼のこともじっくり取り上げたいと思っています。
リー・スクラー。

ZZ TOPの人じゃありません。
僕は歌の伴奏が大好きでして、実際にベーシストとしての仕事の90%は歌の伴奏です。
そんな歌伴ベースにおいて、最も影響を受けたベーシストはLeland Sklarと言っても過言ではありません。
日本ではあまり知名度はありませんが、
彼は70年代から現在にいたるまで、アメリカのポップスシーンを支え続ける名ベーシスト。
見た目も凄いですが、その仕事量もハンパない。
いわゆる米国ウエストコーストのシンガーソングライターからは絶大な信頼を得続けています。
アメリカに無形文化財とかあったら、確実に指定されているでしょう。
有名なアーティストを挙げると、
ジェームス・テイラー、ジャクソン・ブラウン、キャロル・キング、ホール&オーツ、リンダ・ロンシュタット、クロスビー、スティルス&ナッシュ 、カーリー・サイモン、ドリー・パートン、ニール・セダカ、リタ・クーリッジ..........etc
彼の仕事を挙げると、殆ど米国音楽シーンが網羅されてしまうのではないでしょうか.....。
最近ではTOTOにベーシストとして参加していたり、
今だに現役バリバリです。
日本人でも松任谷由実のレコーディングに参加していたり。
(ユーミンの名作「14番目の月」はリー・スクラーのベースです。)
リー・スクラーのベースを語るのは非常に難しいです。
何故かというと、彼は上手すぎるのです。
歌ものポップスが主なフィールドですが、ロック、R&B、ジャズ、etc、
あらゆるスタイルの音楽を演奏しちゃいます。
もちろんテクニックも素晴らしいのですが、
何よりも特筆すべき点は対応力とダイナミックス。
彼の参加している名曲達を聴いても、
決してベースが際立って聴こえるということはありません。
それは、ベースラインが完全に曲に溶け込んでいるからです。
僕がベーシストとして、いつも自分に言い聞かせていることがあります。
「自分が弾いている曲が流れている間、誰もが歌に耳を傾けて、曲を楽しむ。そこでベースの音が意識されてはいけない。だけど、もし突然ベースの音がミュートされてしまったら、途端にその曲のアンサンブルは崩れてしまう」
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、
超簡単に言うと、曲を演奏している間は自分のエゴを絶対に出さない。その曲があるべき楽曲として流れるよう、楽曲に、アンサンブルに奉仕すべし。
ということです。
それをリー・スクラーから学びました。
僕は練習する上で誰かの演奏をコピーする、というのをあまりしてきませんでした。
けれど、リー・スクラーのフレーズは沢山コピーしました。
曲を聴いていたらほとんど気にかけることはないのですが、
彼のベースラインを集中して聴いていると、
もの凄く多彩なフレーズの宝庫だったのです。
音数がごく少ないものから、まるでカウンターメロディーのようなフレーズまで。
で、気が付きました。
あ、これ無駄かも。って。
それよりは沢山の曲と向き合い、理解し、自分でフレーズを導き出すべきだと。
もちろん、フレージングやあるコード進行でのアプローチの仕方、ダイナミックスの付け方等、
沢山の影響下にあるのですが。
1971年のジェームス・テイラー&キャロル・キングのライブ。
2007年のジェームス・テイラー&キャロル・キングのライブ。
キャロル・キングの「サラブレッド」。「タペストリー」が有名すぎて、
このアルバムはあまり語られることがないのですが、名曲揃い。
僕的(リー・スクラー的)大名盤です。
追記
70年代初頭、ジェームス・テイラーのアルバムレコーディングで招集され、
その後、数多くの名演を共にする、
ギターのダニー・コーチマー、ドラムのラス・カンケル、鍵盤のクレイグ・ダーギー。
「The Section」と呼ばれた凄腕バンド隊。
(インストで数枚アルバムを残しています。)
特にドラムのラス・カンケルが素晴らしい。大好きです。
当然、リー・スクラー同様にレジェンダリードラマーです。
いつか彼のこともじっくり取り上げたいと思っています。
この記事へのコメント
彼のベースの音を敬愛しています。
多分世界で一番綺麗な音を奏でるベーシストだよね。
ドンちゃん、僕のブログのお気に入りに入れてもいいですか?
多分世界で一番綺麗な音を奏でるベーシストだよね。
ドンちゃん、僕のブログのお気に入りに入れてもいいですか?
Posted by グラノーラ 神村英世
at 2014年06月17日 03:14

英世さん
同感です。一度、演奏を聴いたことがあるのですが、一本のベース(妙な形のベースでした)で信じられないくらい多彩なトーンを出していました。彼が出していたのか、アンサンブルでそう聴こえたのかは定かではありませんが。
そして何よりも変幻自在なグルーブに圧巻。まるで波のようでした。
お気に入りだなんて恐縮です。冷汗。
同感です。一度、演奏を聴いたことがあるのですが、一本のベース(妙な形のベースでした)で信じられないくらい多彩なトーンを出していました。彼が出していたのか、アンサンブルでそう聴こえたのかは定かではありませんが。
そして何よりも変幻自在なグルーブに圧巻。まるで波のようでした。
お気に入りだなんて恐縮です。冷汗。
Posted by donkubota
at 2014年06月17日 06:12

リースクラーなら、一本のベースでいくつもの音を出せるんだろうね。
僕はこう思います。
「実はスクラーのベースにはフレットが付いていないんじゃないか」って。
フレットが付いてるベースでもフレットレスに聴こえるよね♪
僕はこう思います。
「実はスクラーのベースにはフレットが付いていないんじゃないか」って。
フレットが付いてるベースでもフレットレスに聴こえるよね♪
Posted by 英世 at 2014年06月19日 03:41
あはは。確かに!
彼の流れるようなフレージングは本当に素晴らしいですよね。
彼の流れるようなフレージングは本当に素晴らしいですよね。
Posted by donkubota
at 2014年06月27日 04:38

リー・スクラーといえば自分はこれかな。
滅多に出さないけど、この人その気になれば超絶技巧もやってのけるよね。
https://www.youtube.com/watch?v=e1Ea5RtNwa0
自身のyoutubeチャンネルで演奏動画上げてるけど、とても性格のいい、人柄が慕われる人だった。
滅多に出さないけど、この人その気になれば超絶技巧もやってのけるよね。
https://www.youtube.com/watch?v=e1Ea5RtNwa0
自身のyoutubeチャンネルで演奏動画上げてるけど、とても性格のいい、人柄が慕われる人だった。
Posted by hiro at 2020年05月10日 13:09