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2014年06月07日

アイドルベーシスト 1~Luizao Maia(ルイザォン・マイア)~

好きなベーシストは誰ですか?とか、
ベーシストのアイドルは誰ですか?というような質問をよくされます。

こんな質問をされると決まって頭を抱えてしまいます。
沢山いすぎるからです。
それと日本ではあまり有名ではないベーシストばかりが僕のアイドルだからです。

もちろん、マーカス・ミラーやジャコ・パストリアス、
スタンリー・クラークやフリー、ポール・マッカートニー卿....も好きだし、
それなりに聴いてきました。

でも、
本当に影響を受けたベーシストは彼らではないのです。

なので、
今日のブログは僕が影響を受けたベーシストをツラツラと紹介してみたいと思います。
(全員は紹介しきれないと思うのですが悪しからず)


記念すべき一人目は、
近年僕が最も影響を受けているブラジルが生んだ至宝のベーシスト、
Luizao Maia(ルイザォン・マイア)。

アイドルベーシスト 1~Luizao Maia(ルイザォン・マイア)~

ブラジル音楽に興味のない方は「・・・・・」だと思いますが、
この人はブラジルでは人間国宝と言っても過言ではない偉大なベーシストです。

ブラジル音楽と言えばサンバやボサノバが有名です。
特にサンバはカーニバルだけでなく、現代でも全てのブラジル音楽の根底に在ります。
誤解を恐れずに超簡単に言うと、
それまで打楽器が担っていたサンバのグルーヴを、
「ベースで演奏する」ってのを開発したのが、
このルイザォンという人です。

ブラジルを代表する歌手にエリス・レジーナという人がいました。
ブラジルの美空ひばりとでも言いましょうか。
彼女は1982年に若くして亡くなってしまうのですが、
ルイザォンは70年代初頭から亡くなるまで彼女の全盛期を支えていたベーシストとして有名です。
エリス・レジーナの音楽に彼のベースは無くてはならないものだったのだと思います。



エリス・レジーナを初めて聴いた時、
彼女の歌声と同じくらいベースラインに衝撃を覚えました。
まるで地球上の全ての生命が歓喜の声を上げているかのような、
恐ろしいくらいな躍動感。
その印象は今でも変わっていません。


ベーシスト的な話をすると、
ルイザォンの音色はかなりアグレッシブです。
ベースの音色を「ブリブリ」という擬音で例えますが、
彼の音色は「ブリブリ」を越えて「ギラギラ」です。
まるでリオの海岸を照りつける太陽の光です。

OKAMOTO'Sのハマ・オカモトくんも近いサウンドですが、
フェンダーのプレシジョンベースにラウンドワウンド弦を張り、
猛烈な勢いで難解なキメやカウンターのようなベースラインを弾きこなします。
彼の弾き出すグルーヴはアメリカの黒人達が出すのとはまた違うファンキーさがあります。
彼のベースには北米の黒人たちとはまた違う歴史を歩んできたブラジルのアフログルーブ、つまりサンバがあるのです。


古今東西、
僕は未だルイザォン以上のベーシストは知りません。




追伸(のような自慢話。てへ。)
大好きなギタリストに中西文彦さんという方がいます。
湘南在住で日本のバーデン・パウエルと称される、ブラジリアンギターの名手です。
彼と出会って間もない頃、酔っ払った中西さんに指をさされながら「沖縄にルイザオンみたいなベースがいた!」と言われたことがあります。
この時、超絶に嬉しかったです。
心の中で「だって、おれ、ルイザォンみたいなベース弾きになりたいってずっと思ってたんすよ!」と絶叫しました。
実際どうなのかと言えば、ルイザォンみたいなベース死んでも弾けないなと確信しているのですが。頑張ります。はい。



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Posted by donkubota at 07:46│Comments(0)ベース
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