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2018年10月20日

四弦亭のオールタイム・ベスト!?

どうも四弦亭こと、ドン久保田です。


ご存知のかたもいらしゃると思いますが、
ワタクシ、噺家ではありません。


生業としては、
主にベーシスト、作編曲家、レコーディング/ミキシング/マスタリングエンジニア、その他諸々、音楽に関するあらゆる業務を行い糊口を凌いでおります。


気がつけば早幾年、
平成の世も終わりかけだよ、おっかさん。



そんなワケで、(どんなワケだ?)


我が稼業に身を落とすに至り、
多大なる影響を受けた音楽作品について、
四弦亭的オールタイム・ベスト2018年版を発表したいと思います。

注、つけられないので順位はつけません。




1、Weather Report / 8:30


四弦亭のオールタイム・ベスト!?



Weather Reportはキーボード奏者、ジョー・ザヴィヌエルとサックス奏者のウェイン・ショーターを中心に結成されたジャズバンド。
その後、クロスオーバー、フュージョンなどと呼ばれるようになるエレクトリック・ジャズ(電子楽器を取り入れた)バンドです。
アルバム「8:30」は、エレクトリックベースの革命児、天才、ジャコ・パストリアス、名ドラマー、ピーター・アースキンを擁した黄金期1978年のライブを収録した大名盤。


アルバムに収録されている名曲「Birdland」を聴いたのは子供の頃。
ジャズピアニストだった父親の部屋(だったか車の中だったか)でこの曲を耳にし、
たちまち虜になってしまいました。





そう、ベーシストは天才・ジャコ・パストリアス。
四弦亭のプレイスタイルとして、ジャコの影響はほとんど受けてはいないのですが、
今思えば、原体験としてジャコ・パストリアスのベースを全身に浴びたことが、
後にベーシストになる運命へと導いた気がしてなりません。






2、鼓童 / Gathering


四弦亭のオールタイム・ベスト!?


新潟県佐渡ヶ島を拠点に世界中で活躍する和太鼓集団、鼓童。
1991年のライブアルバム「Gathering」。
鼓童の太鼓に山下洋輔、日野皓正のジャズミュージシャン、ゴスペルシンガーのレシー・ライトをゲストに迎えた作品。
子供ながらに「なんかワケわかんねーけど、スゲー!」と昼夜をあけず聴き入っていた。

年に一度の夏祭り、祭り囃子に狂っていた太鼓少年四弦亭は鬼太鼓座や鼓童など創作太鼓集団にハマる。
初めて市民会館で見た鼓童(鬼太鼓座だったかも、さだかではない)の公演、大太鼓を叩いた時にホール全体がビリビリと揺れたのを今でも覚えている。
当然、四弦亭の魂もビリビリきてしまったのだ。
が、何を勘違いしたのか、太鼓というよりは、低音のヴァイブレーションの方へ魂を持っていかれてしまう。


鼓童「族」(アルバム「Gathering」とは関係ないけど)








3、Curtis Mayfield / There's No Place Like America Today


四弦亭のオールタイム・ベスト!?


大大大好きな一枚。
人生において一番聴いたかもしれないアルバムです。
やはり、何度聴いても泣けるし、トロけるし、元気になる。
最高です。

以前、このブログで熱く語ったので省略。


アルバムより人類が誇る名曲、「So In Love」








4、Miles Davis / Get Up With It


四弦亭のオールタイム・ベスト!?




5、Miles Davis / On The Corner


四弦亭のオールタイム・ベスト!?



「Birth of the Cool」でも、「Kind of Blue」でも、クッキンでも、リラクシンでも、スティーミンでもなく、
「Get Up With It」。

「In a Silent Way」でも、「Bitches Brew」でも、いやいや「We Want Miles」でもなく、
「On The Corner」なのだ。


このチョイスが全てを物語っていると言っても過言ではないくらい、
妙なチョイスであることは自覚している。

だって好きなんだもん。
この二枚が一番シビれるんだもん。

これも以前、このブログで熱く語ったので省略。


「Get Up With It」から「Rated X」







6、細野晴臣 / はらいそ


四弦亭のオールタイム・ベスト!?


四弦亭が沖縄にいるのは、このアルバムの呪縛が未だ解けていないからもしれません。


昨年、このアルバムに参加されている、鈴木茂さん、吉田美奈子さんと共演できた事は、人生における宝物のような経験でした。



「はらいそ」より「Worry Beads」









7、Jackson Browne / Saturate Before Using


四弦亭のオールタイム・ベスト!?



ジャクソン・ブラウンのファーストアルバム(1972年)。



8、Carole King / Thoroughbred


四弦亭のオールタイム・ベスト!?



キャロル・キングの「サラブレッド」(1975年)。



7,8枚目は音楽的にも、ベーシストとしても非常に影響を受けた作品です。
この2枚はリー・スクラーというベーシストが参加しています。
四弦亭が歌の伴奏を得意とするようになったのは完全にリー・スクラーの影響です。
そういう意味では、最も影響を受けたベーシストかもしれません。

名曲のボトムは必ず名ベースラインが支えています。



ジャクソン・ブラウンファーストこと、
「Saturate Before Using」より2曲。



「Jamaica Say You Will」




この曲のサビ前のベースフィルこそ、四弦亭的最高のベースフィル。
ホントに何てことはないペンタトニックのフレーズなのですが、
このプレイ以上に美しいベースフィルを僕は知りません。



「Rock Me on the Water」




大名曲。大好きです。
曲も素晴らしければ、ベースラインもとにかく美しい。
シンプルに歌に寄り添い、曲に対して必要な装飾を施す。
全てのベーシストに知ってもらいたい演奏です。





9、ELIS REGINA / UM DIA (20 de Julho 1979)


四弦亭のオールタイム・ベスト!?


ブラジルの国民的歌手エリス・レジーナ、1979年モントルー・ジャズ・フェスティバルのライブ音源、昼夜二公演完全版。
決して万全のコンディションではなかったエリス・レジーナ。しかし、そんな事全く気にならないくらい強烈なパフォーマンス。
エリスの歌声と完全にシンクロし、時に煽り、時にはさざなみのようにたゆたう。
とにかく素晴らしい演奏である。

ここでも、ベーシスト的なコメントを。
エリスのバンドメンバーは当時のブラジルを代表する天才ミュージシャンばかり。
中でも、以前このブログでも取り上げたベーシスト、ルイザオン・マイア。
この人のプレイが凄まじい。
春の小川のような優しいベースラインから、一瞬で洪水のようなGROOVEに。
音を聴いていると鬼気迫るフレーズ、GROOVEのオンパレード。
先程紹介したリー・スクラー同様、非常に影響を受け、未だに憧れ続けているベーシストです。









10、Grateful Dead / Without A Net ('Eyes of the World')


四弦亭のオールタイム・ベスト!?



デッドは耳で聴く温泉である。by 四弦亭


Grateful Deadについては、いつかゆっくり紹介したいと思っています。
簡単には語り尽くせないので、詳しい話は省略。

数ある名盤、名演の中で「なぜにこのアルバム!?」と言われそうですが、
アルバムと言うよりは、名曲「Eyes of the World」なのです。



先ずはどうぞ。


「Without A Net」より「Eyes of the World」





ロバート・ハンターという詩人を擁し、
その歌詞の難解さには定評があるデッド。笑

そんなデッドの曲の中でも、

「Wake up to find out that you are the eyes of the world

But the heart has its beaches, its homeland and thoughts of its own

Wake now discover that you are the song that the morning brings

But the heart has its seasons, its evenings and songs of its own」


「目を覚ませ、君は世界の目なんだ

心にはその浜辺、故郷、思考がある

目を覚ませば、君は朝をもたらす歌だと知る

しかし、心にはその季節があり、夜があり、君自身の歌がある」


というサビの一節は、
四弦亭に大いなる影響(ユリイカ)をもたらしてくれた。

結局は世界は自分が見ているものであり、
自分自身が世界をいかようにも見せてくれるのだ。

暗黒大陸じゃがたら、江戸アケミが歌った「心の持ちようさ」。

そういう事なのだ。

(どういうこっちゃい。苦笑)


ま、この辺にしておいて、
この時の「Eyes of the World」、ゲストにジャズ界屈指の名サックス奏者、ブランフォード・マルサリスがゲストで参加している。
裏話、この時ブランフォード・マルサリス、この曲に参加する予定ではなく、曲も知らずにいきなりソロを吹いたのだとか。

いやいや、そんな裏話があるとは思えない素晴らしいサックスソロだ。

このVerの素晴らしさはブランフォードを含め、デッドの総帥、ジェリー・ガルシアのギターを中心とした長尺のソロにある。

マーヴィン・ゲイの名曲「What's going on」を彷彿させる、
Emaj7とBm7の2コードで繰り返されるインタープレイ。

あぁ、フィル・レッシュ(ベーシスト)よ、あなたは一体全体何を弾いているのだ!?

失礼、ついつい心の声が漏れてしまいました。

とにかく、
まるで曼荼羅を描いているかのように全てが溶け合い、絡み合う素晴らしいソロ。

これぞJAMの真骨頂。

気持ち良すぎて、このまま永遠に聴いていたくなる。







というわけで、
とりあえず思いつくままに、10枚のアルバムを紹介したのですが、
全く足りません。

まだまたいっぱい紹介したい音源がある。


というわけで、
四弦亭的オールタイム・ベスト2018、第一部でした。




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Posted by donkubota at 03:46│Comments(0)音楽ベース
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